キーボード遅延、ポーリングレート、入力ラグの徹底解説
キーボードの応答性は、キーストロークから画面描画に至る機械的・電気的・ソフトウェア的段階の総合で決まります。デバウンスアルゴリズムやUSBポーリングレート(125Hz〜8000Hz)の影響を解説します。
01 ミリ秒単位の入力遅延チェーン(指先から画面表示まで)
ゲーム中にキーを押すと、画面に反映されるまでに次の6つの段階を通過します:
キースイッチの物理的作動
キーキャップが1.0mm〜2.0mm押し込まれ電気的接点に到達(指の速度に応じ約5ms〜15ms)。
マトリクス走査&デバウンス処理
マイコンが端子を走査。接点バウンスによる二重入力を防ぐため1ms〜10msのフィルタを適用。
USB HIDパケット送信
1000Hzでは0.5ms〜1.0ms、8000Hzではわずか0.125msでデータが転送されます。
OS割り込み&ブラウザ処理
OSがハードウェア割り込みを処理しKeyboardEventを発行(現代のCPUで約0.2ms〜1.5ms)。
ゲームエンジンの入力キュー
ゲームエンジンが内部ティック(例: 128tick)の開始時に入力バッファを取得。
ディスプレイ描画パイプライン
GPUがフレームを描画しモニターへ出力(360Hzで約2.8ms、144Hzで約6.9ms)。
02 キーボードポーリングレート比較(125Hz〜8,000Hz)
ポーリングレートとは、パソコンがキーボードマイコンに入力有無を問い合わせる頻度(Hz)です。
| ポーリングレート | 問い合わせ間隔 | 最大送信遅延 | CPU負荷 | 主な用途・推奨環境 |
|---|---|---|---|---|
| 125 Hz | 8.0 ms | 8.0 ms | 無視可能 (<0.1%) | 一般事務用キーボード、Bluetooth 4.0 |
| 250 Hz | 4.0 ms | 4.0 ms | 無視可能 | 安価なワイヤレスキーボード、日常用途 |
| 500 Hz | 2.0 ms | 2.0 ms | 極小 (<0.5%) | エントリー向けゲーミングキーボード |
| 1,000 Hz | 1.0 ms | 1.0 ms | 低 (0.5%–1.5%) | eスポーツ標準基準(Valorant、CS2等) |
| 4,000 Hz | 0.25 ms | 0.25 ms | 中 (2%–4%) | 240Hz以上の超高速リフレッシュレートモニター |
| 8,000 Hz (8kHz) | 0.125 ms | 0.125 ms | 高 (4%–8%) | 最先端ハイパーポーリング(Wooting、Razer等) |